\n"; ?> 最強エギンガーへの道!釣り雑誌取材釣行記 第9話 -蓋-

ちょっと裏話 釣り雑誌取材釣行記 第9話-蓋-

6月13日。この日も件のあの島へ。

夕マズメ、港に到着し、波止先を見たところ先客がいた。

うわー、参ったのう・・・。
まあ仕方ない。隣に入れさせてもらうべえ・・・。


足元を泳ぐチヌ

ちょっと凹み気味で波止先に向かうと、フカセ師の人が、道具の片付けをしているところだった。

ウヒョー!またまた波止先占領(^_^)v
などと内心思いながら、挨拶をし、この日の釣果を聞いてみたところ、サッパリダメダメ君じゃったらしい。

まあ、イカなら釣れるんじゃない?頑張ってね。と、言いながら、そそくさと去っていくフカセ師さん。

よし!気合いはMAX!昨日と同じ轍は踏まん!
道具は手に届く範囲に置いてゲーム開始じゃ!と、出来うるだけ波止先に寄ってみると・・・。

「うぎゃ!」
思わず奇声を上げてしまったオリャー。

さっきのフカセ師は、撒き餌の掃除をせずに、そのまま撤収していたのだ。
波止先は赤ん坊の食事のあとのような状態。

ちっくしょう・・・やられたぜ(T_T)
仕方ないので、墨跡掃除の為に持ってきていた水汲みバケツで、ひたすら波止の掃除。

なんでわしがこんなことをせにゃあいけんのんなあ!!!

足はビチャビチャ。腕は筋肉痛になろうかというくらい、ムキになって掃除をしたが、この撒き餌ってやつは乾くと全然取れりゃあせん!

それでもある程度、足元がキレイになったので、タックルの準備をし始める。
すると・・・


激流をさかのぼるように、明らかに40は越えてる(ってーか、ヘタすりゃ年無し)チヌが足元50cmのレンジを一生懸命に泳いでいるのを発見。

こりゃーデカイわー(感心)。
タックルの準備が出来てないし、落とし込みのアイテムも無いので、見つからないよう、しばし見物。

圧巻の大きさのチヌはこの後しばらく流れに逆らって泳いでいたものの、ワシの視線を感じたのか、泳ぐのに飽きたのかは分からないが、底へ向かってゆっくり泳いでいったのでした。


この時ふと考えたのが、「あのフカセ師さん、このチヌを見たらショックじゃろうなあ・・・。」だった。

でもこれもある意味、めぐり合わせなのかも知れない。
ロッドを仕舞う前に、しっかりと波止の掃除をしていれば、巨チヌとばっちり遭遇していたハズだ。

そして何らかの落とし込み用アイテムでアタックすれば、納竿寸前。メイクドラマな巨チヌが釣れてたかもしれない。

あくまで可能性、「たられば」の話ではある。
しかし、この時思ったのが必読!釣りを始める前にに書いてある、自分がこうやって行こう!と決めた事はやるべきだ。
改めてそう思ったのでした(でも、船の就航時間後の桟橋では竿出ししたりする。笑)。


この日。竿出しする前に思っていたこと。

何連敗か数えてないけど(ってーか、数える余裕が無かった)、これだけシャクって釣れないような腕なら、エギングをやる資格ナシ!
今日、結果が出ないようなら引退じゃ!

こんなことを考えた目的は二つ。自分を追い込むことによって生まれる爆発力。
そして、考え方の変換することによって、違うアイデアが出てこないか?と、言うもの。

しかし、元々思い込みの強いへんこちーな人間。

考えがどんどんネガな方向へ走り始めたのだった(笑)

しかしながら、この追い込み作戦が思わぬ方向に転がったようで、かつてない、自分でも「俺ってこんなにスゲーんじゃ。」と感心するくらいの集中力でゲームを展開していった。


そして、まずはコウイカをゲット。
集中しまくった上でのフッキング。「自画自賛の釣った1杯」だ。


俺って・・・俺ってイケてない?
ってーか、これまで気づかんかったけど、これが俺本来の実力じゃったんじゃ・・・。

これまでの積み重ね。どうやら経験と一緒に、本来の姿への蓋も自分へ積み重ねていたようだ。
今回、自分を徹底的に追い込むことによって、「思い込みの蓋」が取れてくれた。

これなら・・・。イケる!
釣れるといいなあ(^^)のレベルが、釣れる。と言う確信に変化した。


しかし・・・。アオリが釣れないと・・・。

再びキャスト。着底後、何度かシャクった時に、ムーっとしたアタリが。

またコウイカか・・・。
まあいいや。釣ったれ!と鬼アワセ。
しかしながら全然、これと言った引きが始まらない。

もう一度強くアワセを入れ、ぎゅりぎゅりリールを巻く。が・・・。

なぜか全くバックファイアが始まらない。なんでじゃ?マダコか?

ぎゅりぎゅりリールを巻いていると、ターゲットが海面まで浮いてきた。
ん?コウイカではない?

おりしもこの頃、薄暮の時間。段々、海面も見えにくい状態になってきている。

クルクルと回転をしない生き物を引き寄せて可視領域まで近づいたところで、ハッと気づいた。

アオリか!?

その瞬間、あっちもこちらの存在に気づいたみたいで、一気にエギを引っ張って、こちらの出鼻をくじいた後、パッとエギを離し、海底に消えていったのでした。

こういうのを「目が合った」と言うのだろう。
人の話ではよく聞いていたが、自分で体験するのは初めてだ。

「うおおおおおおお!!!!ちっくしゅううおおおおおお!!!!!」

取れるところまで来ていたアオリイカをバラシたことに対する自分への怒り。
そして、ここまでフルサポートしてくれたみんなへの申し訳なさで一杯になり、思わず雄叫びを上げてしまった。


「ぬおおおお!!!」と、オマエほんとに人間か?と聞きたくなるくらい、理性とはかけ離れた状態でキャスト。
なんとかさっきのアオリイカが釣れないものか?

何度も何度もキャストし、ひたすらシャクリを入れ続ける。

しかしこの場所ではアタリが無くなってしまった。


ヒットしたのは別の場所

この後、午後11:30。友人Kからメールが届いた。

胴長40cmのメスアオリが釣れた!という、驚愕のメールだ。

なんじゃと!?何とかして生かしておいてくれ!とお願いし、この波止を後にすることにした。

去り際、ふと思った。
「結局ガソリン代使って、
波止の掃除に来ただけか。トホホ・・・。」

ちょっとツライなあ・・・。と、思いつつ友人Kたちのいる波止に到着したのが、日にちが変わった頃。

改めて聞いてみると、この日新たに参戦してくれたルアーマンM君が釣り上げたんじゃそうな。

そして、きちんと体長を計ってみると、胴長は32cmじゃったそうな。
さすがに32と40では違いすぎるが、友人Kの今回の取材に対する思い入れと気合いを感じずにはいられなかった。


必死の延命作業もむなしく、アオリイカをすでにお亡くなりになっていた。
ともあれ、ルアーマンM君にポーズを決めてもらって撮影。

友人KとルアーマンM君はこの後、1時間ほどで撤収。

オリャーは仮眠を取ってから、朝マズメに挑む。


しかしながらこの朝マズメにもヒットは無く、敢え無く撤収。

思えばここまで、怒涛の10連敗。もはや・・・・これまでか!?



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朝マズメ

怒涛の10連敗。しかし朝日はただただ美しかった・・・。