\n"; ?> メディア掲載情報 2010年7月号 突入、フカセ地獄

メディア掲載情報 2010年7月版 突入、フカセ地獄

志津見港へ

この日は友人J、友人Mと一緒に御荘湾に遠征する予定だったのだが、友人Mが目にものもらいが出来たとのことで、キャンセル。
仕方ないので、大島友浦港でお茶を濁すことにした(ってゆーか、本来この釣行も予定外。笑)。

大島へ向かう道すがら二人して、「参ったわあ。本来なら御荘湾で3kgアップと60ヌーチー捕獲してるハズなのに。友人Mの体調が大丈夫じゃったらねえ。」
などと言い合いながら、友浦港を目指す。


が・・・
到着した友浦港は先客が占拠しており、仕方ないので場所移動。

比較的そこから近い、志津見港へ行くことにしたのでした。


志津見港で

志津見港の朝はまだ明けてない。
この時間帯にいいポイントを取れれば、好釣果は充分に期待できるというもの。

ほてほてと波止先を目指して歩いてみると、先端には先客が。
しかたないので、少し根元よりの広い釣り座で竿出しすることにした。

「参ったわあ。本来なら御荘湾行きで場所取りなんか気にする必要なかったのに。友人Mがドタキャンするもんじゃけえ。」
ぶつくさ言い合いながら道具を準備し、フカセ開始。

しかしながら餌取りが八面六臂の大活躍をするだけで、チヌの魚影は全く見えず。
餌取り回避の撒き餌ワークの練習にはなるんじゃけど・・・

本来なら好時合いになるべき朝マズメは、餌取りとの攻防に終始し、ほとんど小魚の養殖みたいな時間が続く。


苦しいゲーム展開。しかし。
釣りを面白くするのは自分。つまらなくするのも自分。

無い知恵を絞って、辺りの状況に目を凝らし、打開策を模索しながら仕掛けを投入し続ける。

半誘導仕掛けを投入し続け、各タナを丹念に探るものの、釣れるのは中指といい勝負の超小型メバルのみ。

隣で全誘導仕掛けを流す友人友人Jもそれは同様で、チヌらしいウキの沈み方は一切ない。


「参ったのう。GWじゃし、チヌもどっか遠征に行っとるんかねえ?」

「そうかも。御荘湾あたりに行ってるんじゃない?たぶん、今あそこは爆釣モードだと思うよ。」

「え〜、マジぃ?じゃったら本当は今頃、御荘湾で3kgアップと大量のヌーチー捕獲してるハズなんじゃ。友人Mの裏切りがイタイねえ(笑)」


どうにも苦しい時間だったが、冗談を言いながら、餌取りをお互いの仕掛けの近くに誘導しながら(笑)、チヌを狙い続ける。
そんな中、イワシが回遊してきた。暇つぶしと食材確保に、サビキで狙う。が、数が上がらない。

すると、内側の湾に大量のイワシが回遊してきた。
上から撒き餌を打つと、ばっちり足止め出来てる。よし、これなら!

チヌを釣る欲求よりも、食味の良さを優先し、イワシを狙っての場所替え。
ガマンが足りんというか、いつも通りと言うか(^_^;)

が、フカセの移動はエギングのような手早さや手軽さとは全くの無縁。
民族大移動が終わったころにはイワシの姿は皆無。

撒き餌を打ってみるものの、魚影は一切姿を現さなくなった。

こりゃ、アカンわ。と思ったが、時はすでに遅し。元いたポイントは家族連れに速攻占拠され、帰る場所を無くしてしまった。

魚と女は追わずに追わせる。基本やでv(^_^)
海信さんの言葉を思い出しながら、再びの民族大移動。回遊魚を追いかけまわすなんて、フィッシュイーターのすること。今日のワシはフカセをしに来たハズだったよな。一体何やってんだか。

釣りを面白くするのは自分。つまらなくするのも自分。
後悔する間があったら、反省と次の打開策じゃい!

波止先はチヌのポイントではない、という情報を得ていたものの、このままここに居座っていても埒があかない。
とにかくここ志津見港で釣る!意地でも釣ったるわい!展開の変化を狙って、敢えての波止先攻略に挑むことにしたのでした。


志津見港の

波止先は潮がいい感じにヨレており、練習にはもってこいだ。
相変わらず餌取りの魚影が濃厚なのが気に入らないが、贅沢は言ってられない。

潮流は右へ、左へと刻一刻と変化している。
足元へ撒き餌を打って餌取りをおびき寄せてから、沖12m地点への投下。

半誘導で沖一文字まで流す作戦だ。
しかしながら、沖20mくらいから本流に取られ、波止の根元へ向けて潮が飛んでしまう。

思った通りの展開にならない。
ううむ・・・仕方ない。ここは全誘導で撒き餌の帯を舐めさせるか。

この潮流だと、足元に打った餌取り対策の撒き餌と、沖に打った撒き餌が根元よりの地点で合流するような感じだ。
これならあるいは・・・


しかしながら、釣れるのは中指プラスαの子メバばかり。
先端はチヌポイントではない、と聞いてはいたが、これほどとは・・・。

そうこうしていると、足元にウマヅラハギが姿を現わすようになった。
昨日、重装備エギンガーさんに教わった話が頭をよぎる。

全誘導で何の抵抗もなくカワハギが釣れたとしたら、ウキが先行しているって考えた方がいいです。ちゃんと刺し餌が先行していたら、釣りにくい魚種なんです。
釣れたら嬉しい外道ですけど、チヌフカセに於いてウキ先行はNGですね。

なるほど〜、と思いながらも逆に言えば、ハギ系を釣りたければわざとウキを先行させればいいっちゅうことだよなあ。
刺し餌先行、ウキ先行。両方使いこなせるようにならないと。

足元だと仕掛けが馴染んでいるところも見やすいし、練習にはもってこいだ。
さっそく、ウキと刺し餌がちぐはぐになるように沈めていく。

が、しかし。
うまいことウキが先行しているのだが、当たってくるのは子メバばかり。

ハゲ肝食べたい!
という希望は叶えられることなく、ポイントは再び餌取りパラダイスに変貌。

釣りを面白くするのは自分。つまらなくするのも自分。
難しい状況の今こそ、技術が身につくよう努力しろ!

自分に言い聞かせつつ、今度は基本通り刺し餌先行、潮への馴染みを考えながら仕掛けを投下し続ける。

ところが海は、頑張る自分の心をへし折る状況に変化していった。
沖から猛烈に臭い、薬品臭のする緑色の水が流れ始めたのだ。

今まで当たっていた子メバルのアタリも遠ざかり、これは何ぼ何でもアカンやろ〜、という状況になってしまった。

話にならん。仮にこれで釣れてもなんだか毒毒しい感じじゃし、あんまり嬉しくないよなあ。
仕掛けを上げ、しばし様子を見守ることに。


薬品というか農薬というか、ちょっとアレな臭いが気に食わなかったが、竿を出してない時間も無駄にしたくなかったので、弁当を使って腹ごしらえをする。


そして弁当を食い終わったくらいに友人Jが、「どうしたん、休憩?」と聞いてきたので、農薬臭くてここはツライ。しばらく休憩。と答えると、「上のポイント空いたよ。戻って来んけえよ。」
ポイントをゴリっと確保してくれたので、再び波止の上で竿出しすることにしたのでした。


上に戻ってからも相変わらずシブい状況だったが、変な臭いがしないだけでも随分楽チンだ。
餌取りも帰宅時間になったのか、少しずつ魚影がなくなっていく。

時合いが近い。と思いたいワシ(笑)
無論、友人Jも同様だろう。

ワシの方はそろそろ撒き餌が尽きようとしている。
ラストは半誘導で潮目まで流す方法を選択。

コツコツとエリアの構築をしていく。


そして夕マズメを迎えようとする時間帯、ついに均衡が破れた。
ゼロシブとかいうやり方で、友人Jがついにチヌを捕獲。

志津見港で捕獲したチヌ

決して養殖ではなく、釣りに来たんだぜ。
というところを志津見港の魚たちに見せつけ、納竿としたのでした。


志津見港は・・・

ツライ・・・

どうね?推理して、狙ってみて、当たったら最高に面白いじゃろ(^^)
O光さんの言葉を思い出しながら、推理して、狙ってみて、それでもダメだったらこんなにツライものなのか・・・

思えば、昨日に続いて連続の本命ボウズ。
釣れても小さい魚ばかりで、嬉しい外道なんて全く釣りあげれていない。

銀麗会でバッチリ1枚上げれたし、アタリだけならもっと取ってる。そんな今のワシなら(地元なら)チヌの5枚や6枚、絶対獲れる!
なんて得意の絶頂にいたにも関わらず、志津見港はタフなことこの上なく、その後の展開はまさにフカセ地獄のどん底にたたき落とされたかの如き、である。

最後の最後で大逆転をした友人Jとワシでは、水着のおねえちゃん満載の夏のビーチと、遭難確定、吹雪の雪山ほどの温度差である。
帰りの車でニコニコしながらの友人J。しかし。

ワシの凹み具合があまりに哀れだったのか、必死にフォロー(笑)
「いやあ、やられたねえ。本来なら御荘湾で3kgアップと60ヌーチー捕獲してるハズなのに。これは間違いなく友人Mの謀略じゃね(笑)」


こんな状態で来週の取材、戦力になれるんじゃろうか・・・
不安を抱えつつ、帰路へついたのでした。