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当たり前ですが、満月の日は大潮です。
瀬戸内海のアオリイカを語るに当たって、満月と大潮は切っても切り離せません。
この章では、アオリイカの生態と満月の日ならではの竿抜け条件を語っていきます。
こと瀬戸内海の干満の差は激しく、それに伴う潮流の早さは相当のものです。
島と島の間の水道は、まさに激流。
大潮ですと、その激流は「川のような」という表現がピッタリです。
こと成長過程にある秋アオリは、回遊というより漂流といった感じです。
大潮の激流に乗って漂流する形で、アオリイカは潮が溜まる障害物、各波止や港にたどり着き、そこに居着き、居着いた先で餌を取り、半月後の大潮の激流に乗り、再び漂流します。
秋の回遊パターンは、基本その繰り返しと考えてもいいでしょう。
しまなみ海道でシャクるエギンガー、餌釣り竹テンヤ師たちが口を揃えて言うこと。それは
「釣れんくなったのう。次の大潮までダメじゃのう。」
そう。波止回りは、現在の居着きのアオリイカが釣り尽くされたら、次の大潮で新しい個体が漂流してくるまでは激シブポイントとなるのです。
一方で秋といえども、回遊待ちになるポイントがあります。それが桟橋周りや水道筋の激流ポイントです。
どんな激流ポイントでも必ず障害物やブレイクラインはありますし、こと潮の澱みは激流ポイントの方が出来やすいですし、潮流が緩やかなポイントよりもガッツリ釣れちゃったりします。
また、こういったポイントでは、同時期波止で釣れるものより良型だったりもします。
さて、満月の日は大潮。大潮だといつも通っている波止に新しい個体が漂流してくる。
満月は新しいチャンスの到来を告げる。のだが・・・
それだけではありません。
夜のアオリイカが外灯付近に現われるベイトを、光の影から用心深く襲い掛かるのは周知の事実。
故に波止の外灯回りが人気スポットになるわけですが、ことナイトエギングに関して、月の光はエギンガーの味方になったりします。
満月の光はアオリイカの警戒心を緩めます。そして外灯の無い場所もアオリイカのポイントに変えます
警戒心の緩くなったアオリイカは、月光に魅せられたように表層に浮き、大胆にベイトを追います。こと激流の脇の澱みは、普段ナイトエギングのポイントでなくても、釣れたりします。
チャンスです!
ちなみに、満月から半月までがこのチャンスに該当します。
期間限定、まさに月と海が絶妙なブレンドを醸し出したとき、ナイトエギングはひとつの真骨頂を迎えるのです。
大橋の下、左側。
魚影が濃く、大型が狙えるだけでなく、秋アオリの好スポットでもあります。