エギング知識応用編 安物エギを考える

バッタエギ、ボロエギ、デフレエギ。100円でもないのに100円エギ。
安物のエギはいろんな呼ばれ方をします。

エギングのスタイルに合わせて、最近ではディープタイプやロングタイプなど、いろいろな用途や形状のものがプロデュースされています。

もちろん値段も様々。
オークションで出品されている、100個で何円(一個につき30円〜50円)とか、
一個が300円〜500円もする本格的な(?)安物エギもあります。

コストパフォーマンスで考えれば、同じ金額をつぎ込めば、手持ちの餌木コレクションは5倍もの数に跳ね上がります。

しかし当たりハズレの幅が広かったり、各部品の強度が低かったりと、安物エギはエギングをする時の安定性に欠けるところが見受けられます。


今回は、メリットとデメリットを併せ持つ安物エギについて、つらつらと書き綴っていきます。

安物エギのメリット

やはり値段の安さは魅力です。
2000円出して各有名メーカーさんが販売しているエギを買ったら、だいたい2〜3個くらいの入手が相場ですが、
安物エギだと10〜20個買えたりします。

3個の中で、ロストも考慮しながら色とタイプのバリエーションを豊富にするのは、少々無理があります。
しかし10個も買えたら、そんな悩みは一発解消です。ディープタイプからノーマル、シャロー。アピールカラーからナチュラルカラーまでばっちり揃えれますね(^_^)v


そして安物エギの中には、エギ数個&ケースとイカ〆ピック、スナップ、チューニングシンカーが一緒になった、お得セットがあります。

セットの中のスナップは、少々強度に欠けますのでどうかとは思いますが(秋アオリの攻略には十分な強度です)、ケースが10個入れれるものですと、今後のエギングにも十分転用が可能です。
その他の道具もたちまち始めるには十分な強度ですし、セット物のほとんどが、各種の色に大小の号数が揃っていると思います。

エギングロッドとリール、PEライン&リーダーに加えて、このお買い得セットがあれば、すぐにでも海に行けます。

とっても便利ですね。

安物エギのデメリット

安かろう悪かろう。

日本古来から伝わることわざです。
このことわざは、やはり安物エギにも言えることです。

なにが悪いのかと言えば・・・

まず強度がショボイ・・・。
これが挙げられます。

やはり一個が1000円前後するエギと比較しますと、
ボディテープ(布)の接着が弱いので、根ズレや、根掛かり回収時に布地が切れたり、剥がれたりするケースが多いです。

またカンナも弱いので、ガッチリ根掛かりしたり春の大型アオリイカが釣れた時に、比較的簡単にカンナが曲がったり(場合によっては刺さらなかったり)、ひどいときにはカンナが根っこからすっぽ抜けたりすることもあります。

シンカーがしっかり固定されていないのも挙げねばならないでしょう。根ズレ、根掛かり時にシンカーが斜めにねじれたり、ひどいときにはすっぽ抜けたりします。

そしてサビにも弱く、釣行後の塩抜きを怠れば、次の釣行時には錆びて使いにくくなってしまいます。
温度が高い季節なら、朝の釣行に使ったエギをバックに入れたままにしておいたら、昼過ぎにはサビが入り始めるケースもあります。

羽根もガッチリ固定されてるわけではないので、何投かごとにピンが緩くなってないかチェックする必要があります。


また、購入時点からすでにセンターがねじれていたり、シンカーが曲がっていたり、
見た目は問題なくても、海水に浸けたら螺旋を描きながらフォールをしたり、着底時に横に倒れたりと、いろいろなトラブルがあったりします。


全てが全て、トラブルがあるようなエギではありませんが、各有名メーカーが手がけるそれなりの値段のエギと比べて、確実性、安定性、強度が欠けているのが特徴として挙げられます。

値段が安い以上、少々のトラブルは予定調和の中だとは思いますが、どうしようもないエギは、きっぱり諦める覚悟は持っておいた方がいいかもしれません。


安物エギならではの使い方その1 パイロットエギ

上記のようにメリットとデメリットは、安物エギならではと言ったところです。
数を揃えれる反面、「終始安定したエギング」というものが展開しにくい安物エギ。

しかし安物エギは「終始安定したエギング」を展開できるそれなり価格エギではなしえない戦術を展開することが出来ます。


パイロットエギという言葉をご存知でしょうか?

エギングに於いては「切り込み隊長」の役割を担った、ファーストキャストを担当するエギです。
居酒屋さんの暖簾をくぐって椅子に座ったら「とりあえず生!」といった感じで、
釣り場に到着したら「とりあえずコレ!」といった感じの使い方をするのがパイロットエギです。

ことエギングに於いて、ファーストキャストはとても大切です。
釣り場の底質やカバーの有無といったフィールドの解析、魚影の濃さや活性のチェックなど、ファーストキャストから得られる情報は計り知れません。

こういったことから、パイロットエギに求める性能は、エギンガーそれぞれですし、同じエギンガーでもフィールドの状況によって違うものなのです。


例えば管理人の通常フィールドにおけるパイロットエギは「エギ王Qピンク虹金3.5号」です。
「お気に入りで、実績もあるから。」が理由です。

しかし、他のエギンガーの意見を聞きますと、「まずはディープタイプ。フィールドの地形を手早く探れるから」だったり、
「オレンジの金。アピール力が一番強いから。」だったり、「4.0号。これより小さいエギでしか釣れんような、そんな小さいイカはいらん。」と言う方もいます。
逆に「とにかく釣りたいから小さめの3号。」という方もいます。


上記のように、パイロットエギに求めるものは人それぞれですが、
エギングをしていたら、お気に入りのパイロットエギを使いたくない・・・という場面に時として遭遇します。

例えば・・・初めて訪れる、明らかにシモリがゴリゴリでロスト必至の釣り場のファーストキャスト。

裏庭やベランダに、エギのなる木を植えている人以外は、タイトな攻めは躊躇してしまう場面だと思います。

しかし、この場面で安物エギを使うとしたらどうでしょうか?

ロストしても痛手は少ないですし、カンナが根掛かりしても結構簡単に曲がるので、回収率も高いでしょう。

お得なだけでなく環境にも優しいですね。


安物エギならではの使い方その2 とことんチューニング

前項のエギのチューニングでも触れましたが、いざ実際にチューニングをするとなると、なかなか思ったようにうまくはいかないものです。

裏技的半傘チューン(ウィードレスチューン)に至っては、失敗=ロスト同然です。
ライトチューンにしても、穴を何個くらい開けたらどのくらい軽くなって、どのくらい後傾になるのか、やってみないことには分からないものです。

しかしこれらのチューニングは、一度改造したら元の状態には戻せないというリスクを背負っています。
おいそれとお気に入りのエギで出来るものではないでしょう。

その点安物エギなら、一度やってみようか!という気にもなるのではないでしょうか。

チューニングは、出来るものなら一通り試しておいたほうがいいです。
どうしても釣りたい!というシチュエーションで、このチューニングでないと攻めきれない!という場面がやってこない保証はありません。
シビアなチューニングは、ぶっつけ本番で行うにはリスクが高いものですから。


安物エギならではの使い方その3 ねじれたエギの活かし方

フォール時に、螺旋を描きながら落ちるエギ。
油断すると、あらぬ場所を攻めることになったり、ライントラブルの原因にもなりかねません。

こういったエギを操作するときは、まずカーブフォールにしてみましょう。
この時に、ゆるやかな曲線を描きながらフォールするエギなら使い道があります。

この緩やかな曲線を描く特性を利用して、沖のシモリの裏側を攻めたり、シモリの横手やウィードのエッジを何度もタイトに攻めたり出来ます。

通常のエギでこの攻め方をするのは少々難しく、ロストする確率も高いでしょうが、
ねじれたエギなら、そこそこ簡単です。

それに万一ロストしたとしても、本来使い道のないお蔵入り予定のエギ。
たいして惜しくもないでしょう。


安物エギとの付き合い

管理人は、いくつも安物エギを購入して色々試してきましたが、
中にはてんでダメで使い物にならない代物や、これが本当に安物エギか!?というくらいの良品(安物エギは安定性に欠けるので、ここでは名前を紹介しません)など、いろいろ出会ってきました。

現在では、お気に入りのディープタイプエギ3.5号のみ使っています。

それは管理人が、一年を通して3.5号を使う釣行スタイルだからです。
3.5号ディープタイプのエギは、この釣行スタイルのエギンガーにとって地形探索が非常に簡単で、潮流が早い沖も攻めやすいからです。


エギの活用法は人それぞれだと思いますが、
なんと言ってもそこそこ名前が通ったメーカーのエギを、号数と種類を統一して1シーズン使い続けるのが良いです。

その上で自分が気に入った安物エギを、ケースバイケースで使うのが良いと思います。


環境(とフトコロ)のことを考えたら、できるだけロストはしない方がいいです。

しかしながら、エギングはロストが付き物の釣りだと言われています。
ロストも覚悟のタイトな攻めは、テクニックや感覚という、机上では得ることの出来ない貴重な経験値になるからです。

なんとなくのシャクリは、一級品の釣具をただのオモチャに変えます。
そして気合いの入ったシャクリは、道具のポテンシャルを最大以上に引き出します。

エギングをする以上、最大の効果を求めたシャクリでのロストは致し方なし・・・であるならば。
安物エギから得ることが出来るものは、計り知れないものになるかもしれません。

道具はやはり・・・活かし方ですね!


四十島の前にある砂浜

因島重井町と因島大浜町のちょうど境界線になるところにあります。
夏にはジェットスキーを楽しむ人々で賑わいます。投げ釣りでヒラメやアナゴなどが釣れます。近くに釣具屋さんがあります。